愛着スタイル診断 各項目の詳しい説明
このページでは、愛着スタイル診断の 各スコアの意味や特徴 を詳しく解説します。
「親密になることへの抵抗感」「人間関係を気にしすぎる傾向」 など、個々のスコアが何を表しているのかを知ることで、ご自身の人間関係の傾向をより深く理解することができます。
スコアの%表示について
この診断では、各傾向のスコアを「0〜100%」の形で表示しています。
これは、その傾向が どれくらい強く現れているか をわかりやすく示すものです。
たとえば「80%」と表示されている場合、
その傾向が かなり強めに出ている状態 といえます。
また、以下のような目安で傾向の強さを判断しています:
・〜25%:傾向は弱め(低)
・26〜74%:平均的な範囲(中)
・75%以上:その傾向が強い状態(高)
※この%はあくまで「傾向の強さの目安」として表示しています。
他の人との比較(順位)ではありません。
「平均」と表示されていても、スコア全体のバランスや他の傾向との組み合わせによって、より深い理解につながることがあります。
本来は専門家が全体を見立てていくものですので、ご自身で振り返る際には、ぜひスコア全体のバランスにも注目してみてください。
親密になることへの抵抗感
人と親しくなることに不安を感じ、感情的な距離を保とうとする傾向を示します。
例えば、相手から親しく話しかけられても、ついそっけない返事をしてしまう、など。自分の気持ちを話したり、人に頼ることに抵抗を感じやすく、関係が深まると距離を取ろうとすることがあります。
- スコアが高いと…
→ 「人と距離を取りがち」「親密な関係が負担になる」
例:親しい人ができると理由もなく避けてしまう。 - スコアが低いと…
→ 「人と自然に仲良くなれる」「信頼しやすい」
例:初対面の人ともすぐに打ち解けることができる。
人付き合いを後回しにする傾向
仕事や個人の目標を優先し、人間関係を二の次にする傾向を示します。
一人でいることを好み、自立して物事を進めることを好む傾向があります。
- スコアが高いと…
→ 「人と関わるより、自分の時間が大切」「忙しさを理由に関係を疎遠にしがち」
例:休日も仕事や趣味に没頭し、友人からの誘いを断ってしまう。 - スコアが低いと…
→ 「人間関係を大事にする」「友人や家族との時間を優先する」
例:仕事が終わると、すぐに友人や家族と連絡を取り、予定を立てる。
人間関係を気にしすぎる傾向
相手の言動を過剰に分析し、関係がうまくいっているか常に気にする傾向を示します。
他の活動に集中しにくくなったり、不安を感じることがあります。
- スコアが高いと…
→ 「人の態度や言葉が気になって仕方がない」「不安になりやすい」
例:相手のちょっとした言葉遣いや表情の変化に、何か機嫌を損ねてしまったのではないかと、ずっと考えてしまう。 - スコアが低いと…
→ 「気楽に人と関われる」「関係性にあまり不安を感じない」
例:相手の言葉を深く考えすぎず、そのまま受け止められる。
承認されたい欲求
他者の評価を気にしすぎたり、認められたい気持ちが強い傾向を示します。
嫌われたくないあまり、人に合わせたり、自分の意見を抑えることがあります。
- スコアが高いと…
→ 「他人の目が気になる」「認められたい気持ちが強い」「自分より相手を優先しがち」
例:会議で自分の意見を言う時、周りの反応が気になり、発言をためらってしまう。 - スコアが低いと…
→ 「人の評価を気にしすぎない」「自分の意見を大切にできる」
例:会議で自分の意見を、周りの反応を気にせず、堂々と述べることができる。
人付き合いへの安心感
人間関係における自己信頼感を示します。
高いほど安定した愛着スタイルを示すのが特徴です。
- スコアが高いと…
→ 「人との関係に安心感がある」「適度な距離感を保ちつつ親しくなれる」
例:初めて会う人とも、すぐに打ち解けて会話を楽しむことができる。 - スコアが低いと…
→ 「人間関係に不安を感じやすい」「親密になるのが怖い」
例:初対面の人と話す時、何を話せばいいか分からず、緊張してしまう。
今回の診断では「未解決型」の分類はありませんが、回避型と不安型のスコアがともに高い方は、未解決型の特徴を持つことがあります。
未解決型の方は「人との距離を縮めたいけど、怖くて近づけない」「愛されたいけど、相手の愛情を疑ってしまう」など、不安型と回避型の両方の反応が出る のが特徴です。
例えば、親しい人に甘えたい気持ちがあるのに、拒絶されるのが怖くて冷たく振る舞ってしまう など、矛盾した行動を取ることがあります。
→ この場合、「人付き合いへの安心感」を高めることが、安定した愛着を築くヒントになります!
少しずつ「安心して人と関われる経験」を積み重ねることを意識してみましょう。
診断結果を見て、自分の傾向が分かったら、次はどうすればいいの?」と気になるかもしれません。不安型・回避型の傾向を持つ人に向けて、取り入れやすい対処法をご紹介しますね。
どうすれば改善できる?
不安型の人の対処法
- 感情をそのまま受け止める
不安になったときに、「私は今、不安なんだな」と否定せずに受け入れてみる。感情を押し込めるのではなく、「これは過去の経験からくる反応だな」と少し距離を置いて見ると、冷静になりやすい。 - 安心感のある習慣を持つ
深呼吸や瞑想、日記を書くなど、自分の気持ちを整理し落ち着ける習慣を作る。
そうすると、不安を感じたときもすぐに巻き込まれずに済む。 - 人間関係の幅を広げる
1人の相手に依存しすぎると、不安が強くなりやすい。
友人関係や趣味のつながりを増やすことで、安心できる人間関係を広げてみる。
回避型の人の対処法
- 少しずつ自己開示する練習をする
一気に心を開くのは難しいので、信頼できる相手に少しずつ自分の気持ちを話す練習をする。「今日はこういうことがあって、ちょっと気になったな」ぐらいの軽い話からでもOK! - 人と関わるメリットに目を向ける
「人に頼るのは苦手だけど、関わることで得られるものもある」と考えてみる。人間関係を持つことで、サポートを受けられたり、新しい視点をもらえたりすることを意識してみよう。 - 「親密になる=自由を失う」ではないと知る
親密な関係を持つこと=束縛されることではない。
逆に信頼関係があれば、自分らしくいられる自由が増えることもある。
「近づいても大丈夫なんだ」と思える経験を積んでいくことが大切。
おわりに
この愛着スタイル診断は、あなたの「人との関わり方のパターン」を知るためのツールです。
「スコアが高いから悪い」「低いから良い」というものではなく、あなたの強みや課題を理解して、より快適な人間関係を築くための手がかりとして活用してください。
- 親密さへの抵抗が強い人 → まずは、安心できる相手と少しずつ本音を話す練習をしてみる。
- 人間関係を気にしすぎる人 → 「相手の気持ちを考えすぎてないか?」と自分に問いかけてみる。
- 承認欲求が強い人 → 他人の評価に振り回されず、自分がどう感じるかを大切にしてみる。
愛着スタイルは 一生変わらないものではありません。
もし、「考えすぎてしまう」「自分ではどうしたらいいか分からない」と感じるときは、誰かに話してみるのもひとつの方法です。身近な人に相談したり、必要ならカウンセリングを活用するのも選択肢のひとつ。ひとりで抱え込まずに、無理なく自分に合う方法を見つけていけたらいいですね。
診断結果はあくまで新たな気づきの出発点です
あなたが心地よい人間関係を築くために、できることを少しずつ試してみてくださいね。