隠れ毒親かも?~「うちは毒親じゃないのに」と感じる理由と、その影響~

怒っている母親と、傷ついてうずくまる子ども。家庭内での見えづらい心理的圧力や、隠れた毒親の影響を表現したイメージ

一見、優しかったはずの親なのに、なぜか生きづらさを感じる。

傷ついた記憶もあるけれど、「うちは毒親ってほどでもないかな…」と思う方ほど、過去の影響を受けていることがあります。

親を嫌いになりたくないし、育ててもらった恩もあるし、感謝もしている。

親自身も無自覚で自分が子供を苦しめている自覚がない。

だから厄介なのです。

あからさまな暴力やネグレクトと違って日常の当たり前の中に溶け込んでいる

だから、子ども自身もコントロールに気がつけません。

実際、30代40代50代になって、この生きづらさはなんだろうと心を振り返りはじめてようやく、気づく人がとても多いのです

心を抱きながら「幸せって、なんだろう?」とつぶやく女性。自分の感覚に迷いがある様子のイラスト

こんにちは、心理カウンセラーの立花やよいです。

わたしもそうでした。

元旦那との結婚生活で、どうしてこんなにも息苦しいんだろうと悩むなかで心の問題に気づき、理解を深めていくうちに、ようやく「毒親」の影響に気づけたのです。

殴る蹴るのあからさまな暴力やネグレクトがあれば、周囲からも「それは異常だ」と介入されやすいし、10代・20代と比較的早い段階で、親が間違っていると気づきやすかったかもしれません。

一方で、隠れ毒親の場合は違います。

周りから見ればいい親に見えるし、表面上は平和なので、誰かに相談することもほとんどありません。

「親を敬い、感謝すべき」という社会通念とあいまって、親を悪く思う発想さえ断たれてしまう

ましてや「毒親」という概念が広まったのも、ここ十数年のことです。

だから、ずっと後の、人生の後半戦に差し掛かって、ようやく生きづらさの背景に気づく方が多いんですね。

そこで今回の記事では、「子どもが気がつきにくい」隠れ毒親の特徴について取り上げたいと思います。

目次

隠れ毒親の10の特徴

あからさまな暴力やネグレクトをする毒親だけが毒親ではありません。 むしろ、一見「普通」だと思われる言動の中に、子どもの心をコントロールする特徴が普通に潜んでいるのです。

1.被害者ポジションをとる

自らを犠牲者として位置づけ、子供からの同情を引き出そうとします。

例えば、「私は苦労して育ててきたのに…」「こんなに頑張っているのに…」と、苦労話を子供に繰り返し語り、同情や理解を得ようとします。

また、父親の怒りや不当な扱いに対して、母親が見て見ぬふりをするのもこのタイプに含まれます。

自分がターゲットにならないよう振る舞いながら、「お母さんもお父さんの被害者なの」という無言のメッセージを子供に送り続けるのです。

2.感謝を強要する

「あなたにいくら使った」「誰のお陰でご飯が食べれてると思ってるの」親に感謝しろ、と自分がいかに苦労したかアピールし、罪悪感を植え付けようとします。

親は、子どもへの愛情や教育を「投資」とみなし、その見返りに感謝や服従を要求します。

3.教育を押し付ける

勉強や塾、習い事、進路を子供に強制し、子どもの気持ちや意志を無視します。

親の自己満足や劣等感を解消するために、自分の期待を子供に押し付けます。

子供の個性や能力を尊重せず、自分の欲求を優先させてしまうのです。

4.「あなたのためを思って」が口癖

心配という名の過干渉です。

「あなたの為だから」「こうするのが正しい」と言って、子どものやることを黙って見守ることができません。

自分の意見を押し付けることで支配し、子どもの自信や主体性を育てる機会を奪います。

5.交友関係を細かく管理する

誰と遊ぶの?どこに行くの?どんな友達?
などと細かく管理することで、子供を自分の支配下に置こうとします。

また、友人の品定めをして、「あの子はやめておきなさい」と子供の交友関係に口を出して制限することもあります。

子供の友人との絆を育む機会を奪うことで、社会と孤立させ、親の元を離れられなくなるよう、無意識に縛ってしまうのです。

6.プライバシーを侵害する

部屋に勝手に入り、日記を読むなど、子どもの個人的な空間や考えを尊重しません。

子どもは常に監視されている気がして不安を抱くようになり、自分の意見や感情を自由に表現できなくなります

7.情緒不安定(不機嫌ハラスメント)

自分の感情をコントロールすることができません。

些細なことで怒鳴ったり泣きわめいたり、子供に八つ当たりをする

あるいは、無言でドアをバタンと閉める、溜息をつくなど「不機嫌」を武器にして子供を動かします。

子供は常に親の顔色を伺い、恐怖を感じて、安心して過ごすことができなくなります。

8.条件付きの愛と、他人との比較

「テストで良い点を取ったら」「いい子にしていたら」という条件がある時だけ優しくしたり、「〇〇ちゃんは立派なのに」と他人と比較して子供の自尊心を削ります。

ありのままの子供を認めず、親の望む成果を出した時だけ価値があるかのように振る舞います。

9.家と外での態度が違う

外では優しく理想の親を演じるので、周囲から好感を得ていますが、家の中では人の悪口を言ったり、厳しく当たったり、つまり外面が良いタイプです。

自分の思い通りにならないと怒鳴りつけ、「親が黒といえば黒なんだ!」「説明は不要だ!」などと理不尽に子供を責め従わせ、責任を逃れようとします。

謝っても許してくれないというのもそうですね。

周囲から「いい親ね」と言われるケースが多いので、子供は親の矛盾した態度に混乱します。

10.配偶者の悪口を子供に言う

「お父さんがああだからお母さんは苦労する」「お父さんはダメな人」など、子供をカウンセラー代わりにして、家族の愚痴を延々と聞かせます。

これがどれだけ子供に負担をかけているかは、ほとんどの親は理解できていません

真剣な表情で話しかける母親と、不安そうな娘。家庭内での会話の中で、一方の親への価値観が刷り込まれる様子を表した写真

隠れ毒親の手口は罪悪感を利用します

親が子供を心配して、叱ったり口出ししたりするのは親としてごくあたりまえですが、 隠れ毒親は、この「罪悪感」を巧みに使って子どもを縛ります。

直接的に責めなくても、「悲しそうな顔をする」「溜息をつく」といった態度を繰り返すだけで、子どもに「お母さん(お父さん)を困らせる自分が悪いんだ」という思いを植え付けていきます。こうして無意識のうちに親の思い通りに動かされてしまうのです。

もともと子どもは親のことが大好きで、親を助けたい、認められたいと願う健気な存在です。 だからこそ、親の期待に応えようと無理を重ねて、無意識に自分を後回しにしてしまいます。

その結果、大人になっても「もっと頑張らなきゃ」「私が我慢すればいい」と、つい頑張りすぎてしまう

仕事でミスをすれば「私のせいで迷惑をかけた」と責任を感じすぎたり、

人に何かしてもらっても「何もお返しできていない」と罪悪感を覚える

心はいつも張り詰めた状態で、常にビクビクと緊張しているので、人と一緒にいても、どこか安心しきれなくなるんです。

まずは「知る」ことから

もし、自分もなぜだか分からないけれど、なんかそういうふうに思ってしまうな、当てはまっているなとここで気づいたのであれば、一度隠れ毒親というのを疑ってみてください。

決してあなたのせいではないですから、ご自身を責めないでくださいね。

両手で胸の前にバツ印をつくりながら「よくがんばった!!」と微笑む女性。
がんばりすぎた自分をやさしくねぎらい、自分責めを手放す様子のイラスト

「もしかして隠れ毒親かも」と感じたあなたへ

「毒親」という言葉に、抵抗や違和感を覚える方もいるかもしれません。

でも、それは親を責めるためではなく、自分の生きづらさがどこから来ているのかを知るための、ひとつの視点です。

親を嫌いになりたくない気持ちがあってもいい。

でもどうか、今あなたが感じているそのしんどさを、見逃さないであげてほしいのです。

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親の顔色をうかがう私。

頑張りすぎる私。

自分の気持ちに蓋をする私。

その子たちには、それぞれ役割があります。

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